食性の色分け…赤=体を温める温熱性/青=体を冷やす寒涼性/黄=温めも冷やしもしない平性
材料 4人分
- 牛肉肩ロース 500g(半分に切る)
- —<下味>—
- ガーリックソルト 適量
- ブラックペッパー 適量
- —<ソース>—
- 砂糖 大1
- 醤油 大3
- みりん 大3
- 赤ワイン 大5
- にんにくすりおろし 小1
- 生姜すりおろし 小1
- 小麦粉 大1/2
作り方
★肉は調理の30分~1時間前(室温による)に冷蔵庫から出し、常温(内部温度10℃位)に戻しておく。
- オーブンを140℃に予熱し、天板にクッキングシートを敷く。
- 牛肉に<下味>のガーリックソルトとブラックペッパーをすり込む。


- フライパンにオリーブ油を熱し、②の各表面に焼き目をつける(使用後のフライパンはソースに使うので洗わない)。

- 予熱140℃のオーブンで25~30分(途中でひっくり返す)。
- 肉に火が通っているか確認(※)したらオーブンから取り出し、二重にしたアルミホイルで包み、そのまま冷めるまで30分ほど休ませる(肉汁の流出を防ぐため)。
- ③のフライパンでソースを作る。<ソース>の材料を混ぜ合わせたら火にかける。沸騰直前によくかき混ぜて火を止める。耐熱容器に移しておく。


- ⑤が冷めたら薄くスライスして、⑥を適量かけてお召し上がり下さい。

※肉に火が通っているか心配な方は、料理温度計を使うとよいでしょう。
中心温度の目安は、
・54℃ーレア/肉の赤みが強い
・57℃ーミディアムレア(ロゼ)/肉がピンク色
・60℃ーミディアム/肉の中心が少し茶色
(いずれも余熱で温度が上がるので、目標温度の3~5度手前で取り出す)
おすすめはミディアムレア(ロゼ)
54~57℃を目安にするとよいでしょう。
生焼けを防ぐためには、牛肉を常温(内部温度10℃位)に戻してから調理することが大切なポイントになります。
ですが実は、ローストビーフは生焼けでも、食中毒の恐れは基本的にないといわれています。その理由は、牛肉は鶏肉や豚肉と違って食中毒の原因菌がついているのは表面だけで、内部には存在しないと考えられているからです。ですので、行程④で牛肉の表面をしっかりと加熱していれば、中身が生焼けだとしても心配せずに食べられます(少なくともうちの家族はお腹を壊したことはありません)。
とはいえ、時間が経てば食中毒の原因となる菌は繁殖するというので、お肉は新鮮なものを選びましょう。
★ローストビーフの保存は冷蔵がおすすめ。塊りのままだと3日程度、スライスしたものは翌日まで。ラップかアルミホイルに密閉して保存する。
ローストビーフにおすすめ献立



ローストビーフの薬膳効能
牛の胆石は「牛黄(ごおう)」と呼ばれる漢方薬で、滋養強壮、強心、解熱、高血圧・肝障害の改善などに使用されています。昨今では、疲労回復や滋養強壮に効果のある栄養ドリンク剤などにも配合されている漢方薬です。
薬膳では牛肉には、気力をつけて無気力の改善、筋力をつけて足腰を強化する作用、弱った胃腸の機能を高めて丈夫にする作用などがあるとされています。また血を補い巡りを活発にする作用があるため、貧血や血行不良にもよいとされています。
栄養面では、筋肉増強に欠かせない必須アミノ酸が揃う良質なたんぱく質、貧血の予防に役立つヘム鉄、亜鉛、ビタミンB12などが豊富に含まれています。特に亜鉛の含有量は、牡蠣には及ばないがトップクラスです。
亜鉛はたんぱく質の合成や細胞の新陳代謝にかかわる重要な成分で、不足すると皮膚炎や脱毛、味覚障害、生殖能力の低下や免疫機能が低下しやすくなったりします。日々の食事で肉と魚介類をバランスよく摂り入れていれば不足しにくいといわれていますが、アルコールや加工食品に含まれる添加物の中には、亜鉛の吸収を阻害するものがあるというので注意が必要です。
高齢で元気な方ほど牛肉を食べると聞きますが納得ですね。コレステロールや脂質の気になる方は、赤身の多いもも肉を選ぶとよいでしょう。